広島のマツダミュージアムを訪ねました。平日のみで電話予約要ですが1名でも案内してくれます。

 マツダの本社は広島市の隣町、安芸郡府中町にあります
受付を済ませると、目に入ったのは4月発売のニューモデル
「RX−8」です。(「4月発売に先駆けてマツダ本社に展示されている」と中国新聞で見て駆けつけました)
日本が世界に誇る至宝、世界唯一無二のロータリーエンジンが一新されて搭載されます。
発売前の新車ということもあり 可否を聞いた上で撮影しました

 マツダ本社ロビーに展示してあったRX−8は、SFアクション映画
「X−MEN2」の撮影用試作車でフロントグリル、リアスポイラーなど更に躍動感ある仕立てが施されていました。
ちなみに映画の方は5月公開で、こちらも一足早く実車を見ることができます。RX−8の拡大画像はこちらをクリック



ミュージアムは1時間半の見学時間が設定されており、28日午前の部の参加はナント私一人だけだったので、
案内係のオジサン、マイクロバスの運転手さんに申し訳ない気がしましたが(笑)、
記念品としてマツダのトランプを頂きました。
マイクロバスに乗り、広大な敷地内を約4.5キロ移動する間に企業紹介が行われました。
年間約78万台生産し、国内販売はその三分の一、輸出は三分の二。
1920年創業で1931年三輪トラックを発売、社員数は約2万人、これまで3,600万台もの車を生産したそうです。
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エントランスホールでは
世界初のロータリーエンジン搭載車 「コスモスポーツ」と、
ライトウエイトオープン2シーター最量販車 「ロードスター」が展示されていました。
マツダを象徴する2台が、出迎えてくれる様に展示されていたのは心にくい演出です。
コスモスポーツ(1967 昭和42年発表、110PS)
クリックすると拡大画像が表示



←コスモスポーツと私

 シアターでは、マツダの今をビジュアルで紹介してくれます→。  
 技術展示のコーナーでは、車が出来るまでの過程を紹介していました。
1台当り、約4,000種類の部品が使われているそうです。
企画から生産まで以前は27ヶ月要していたものが 解析技術の進歩等で14ヶ月に短縮できたとの事です。
クレイ(粘土)モデルを作り、風洞実験を行って形が決定されます。
衝突実験、研究の話も聞きました。
マツダ車は正面衝突した場合、ボンネット内のエンジンは上に逃がして補機類は下に落とすよう作り、 車室内へのダメージを避ける設計になっているそうです。(今は何処のメーカーもそうだと思いますが)安全に対する真摯な姿勢には感心します。

ロータリーエンジン
 組み立てライン ※ここだけは写真撮影禁止でした。
(画像は、シアター内のモニターディスプレイのものを参考程度に代用し実際とは異なります)
ベルトコンベアーは、デミオやMPVが流れていました。
マツダは効率を重視しワンラインに多車種を流すそうで、次々に組み立てられる様子は迫力があります。
 歴史展示
歴代のマツダの名車が展示されている自動車博物館です。
最初の3輪トラックから、1960年に発表されて30万円で販売されたR360クーペ、キャロル、ファミリア、ジウジアーロがデザインした初代ルーチェ、 ガルウイングドアの軽スポーツカーAZ‐1、1991年ルマン24時間レースで日本車史上初の総合優勝を飾った787Bなどが展示されており、ここが最も楽しい所ではないでしょうか。
私達の年代は 免許取ってファーストカーに"初代FFファミリアかホンダシティの30万円くらいの中古"を買う世代(^^)で、
私達の3年先輩あたりが "赤いファミリアのダッシュボードに椰子の実を飾る" 世代だったように記憶しています。
 ルマン総合優勝787B
↓(写真下)

未来展示

人、車、地球の良い関係を目指し、環境、安全性向上に
対応した提案車が展示されていました。
写真右側は水素ロータリーエンジンです。

そしてマツダミュージアム最後のコーナーは、ニューモデル紹介コーナーになっていました。
これは販売店に行けば見れますので 画像は割愛します。

見学の最後に「マツダ乗りの私にとって大変素晴らしいミュージアムでした、
今日はありがとうございました」と案内係の方に挨拶し、マツダを後にしました。

大阪以西で本社工場を置く自動車メーカーはマツダだけであり、
中央から遠隔の地にこの様な、"単に自動車博物館に留まらないミュージアム"が運営されている事に感動しました。
バブル以降の経営危機によりフォード傘下となりつつも、
車造りの独創性ある技術・伝統に誇りを持っている事も窺えます。
40キロの近隣の街で、コンパクトカーからスポーティーカー、SUVまで取り揃えるカーメーカーを無料見学できるのは魅力だといえましょう。
車好きでマツダファンなら楽しめる事請け合いです。

●マツダミュージアム http://www.mazda.co.jp/museum/


マツダは2001年3月期に1500億円以上の赤字を出し、
国内販売も1995年37万台→2001年27万台と落ち込んでいました
この間数年間は減量経営で、ベースにある車を改良して新車を出す時代が続きましたが
最大の危機の中マツダは“一流品を作る道”を選択し、巨額の開発資金を投入し始め
2002年以降発売の車種は世界で数々の賞を獲得している(アテンザで70以上の賞)のは周知の通りです。
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