岡山県倉敷市美観地区は、白壁と堀割の町並み、倉敷川の両岸に柳並木の続く趣豊かな町として全国に知られています。

 私自身 この情緒溢れる倉敷の街が非常に気に入っており これまで実にニ十数回は訪ねましたが
倉敷の歴史と名所を紹介しながら 私が美観地区で最も気に入っている風景を厳選してモノクロ写真でお見せします。
(カラー版も用意しています こちらをクリック)

倉敷の歴史
 高瀬舟に積まれた備中米、綿などの集散地として栄えていましたが大坂冬の陣で 小堀遠州が徳川方に米を供出したのが縁で 江戸幕府直轄の天領となり 1746(延享3年)代官陣屋が置かれると 江戸や大坂に繋がる物資の一大集散地としてより繁栄しました。明治時代になると 豪商・大原孝四郎氏により倉敷紡績所が設立され、その二代目社長の大原孫三郎が大原美術館などを創設して 国際観光都市 倉敷の基礎が出来上がりました。
 昭和49年には 明治時代の倉敷紡績創設工場を改装して 倉敷アイビースクエアが誕生。昭和63年には 倉敷市児島地区と香川県坂出市を挟んで瀬戸大橋が開通し四国との結節点となり
 さらに平成9年になると倉敷駅北口に デンマークを範にして造られたチボリ公園が誕生し中国地方で最多の観光客を集める 個性豊かな都市として躍進しています。
倉敷の商家
租税などの優遇措置を受けられて、幾棟もの米蔵を持っていた倉敷の豪商は、江戸時代の天領時代は丸瓦しか許されていませんでしたが、明治になると家紋や屋号を家紋に現して 格式を誇りました。
軒先に付いている紋瓦などに着目してみてください

白壁と倉敷窓
天領(幕府直轄地)であった倉敷は 2階から通りを見下ろすのは無礼だとして窓を小さくしたようです。
倉敷窓は木の枠が白壁に嵌め込まれていて美しいです。

 倉敷美観地区に点在するショップや旅館は江戸時代の町家や米倉を再利用したものが多く歴史的価値も高いので 歴史やいわれを思い出しながらお土産を買うのも愉しいかもしれませんね。
元倉敷町役場だった倉敷館 雁木(江戸時代からの船着場) 倉敷考古館の貼り瓦 今橋 竜の絵は児島虎次郎
井上家住宅 倉敷最古の町家 金比羅常夜灯(倉敷湊の遺構) 路地の奥に本栄寺が佇む 倉敷らしさを実感できる土産屋

倉敷民藝館(写真上左右と左)
 倉敷の代表的な米倉であった 3棟の土蔵群からなり 白壁の腰に黒っぽい貼り瓦が貼り巡らせてあるのが印象的です。
(建物自体が一つの芸術品といっても過言ではない)

 内部は、シンプルで味のある 暮らしに根付いた実用的な民芸品が展示されています。 陶磁器、漆器、皮革製品、茶壷、織染物などたくさん並んでいます。
この手の民芸館では、東京の日本民藝館の次に歴史があります。季節に応じて展示内容は少しづつ入れ替わるそうです。
倉敷アイビースクエア
 倉敷紡績発祥の工場を改装して、ホテル、工房、レストラン、チャペル、オルゴールショップ、倉紡記念館、児島虎次郎記念館など多彩な施設で構成されているスポットです。
この場所には 江戸幕府 天領倉敷代官所もあり(写真右参照)
今も残る堀割と井戸が面影を僅かに残しています。
赤煉瓦の壁を覆った蔦(アイビー)が印象的です。
児島虎次郎記念館(写真右)
 倉敷アイビースクエア内に位置し、大原美術館の作品収集をした画家「児島虎次郎」の作品と 氏が集めた西洋絵画が展示されています。エジプトの美術品もあります。
倉敷考古館と中橋
 米倉である蔵屋敷が建ち並んでいた事から「倉敷」と呼ばれるようになりましたが、そんな江戸時代の土蔵造りの米倉を改築した三階建ての倉敷考古館は岡山県で出土された 旧石器時代〜弥生、縄文時代の石器、土器、青銅器、生活民具 そして古代ペルーのアンデス文明の考古資料など 考古学に関する資料が展示されています。
 考古館の南側面(風雨が当たる方)には、家屋を堅固にする目的で付けられたといわれる貼り瓦が壁一面に施されています。

 柳並木と中橋、そして考古館は観光客に人気のシャッターポイントで倉敷を感じさせる印象的な風景です。倉敷川は中橋付近で折れ曲がりますが 中橋の上からの風景も素晴らしいです。
中橋は明治10年建造で 橋桁が一枚石の太鼓橋です。
落ち着いたグレートーンのなまこ壁、時代を経た漆喰の美しい白 見るほどに重厚な風格を感じさせる倉敷の小路の美しさは他に類をみません。
 倉敷美観地区は毎年360万人が訪れる全国でも有名な観光地ですが、文化の薫り高いこの一帯は文化庁から伝統的建造物群保存地区に指定されています。

 倉敷は天領(幕府の直轄地)だったので自意識がとても強い所です。川向こうの他所とは違うんじゃ、わしらは天領じゃ、という意識を持っており倉敷人はプライドが高く、岡山市との合併話が持ち上がった時も「あんな街と一緒にするな」といって怒ったといいますし、自動車の「倉敷」ナンバー請願も多かったそうです。
 倉敷は美観地区をはじめとする豊かな観光資源や伝統的な文化遺産を有し、工業の調和で暮らしやすく、瀬戸大橋や山陽自動車道の結節点で他県からの人口流入も活発な街です。
 その地方ならではの文化に誇りを持った民度の高い市民が構成する町社会、倉敷は遠方から来ても決して損はしないでしょう。
大原美術館
 昭和5年に作られた日本最初の西洋美術館が、東京でなくこの倉敷にあるという事が素晴らしいですが 世界の巨匠の作品が勢揃いしている点でも類をみません。17世紀のエルグレコ、19世紀の印象派のモネやルノワール、そして現代の欧州の美術を一つの流れとして見ることができます。
本館、分館、工芸館、東洋館からなり多彩なジャンルの美術品に感激すること請け合い。私自身は 画面に明るい光が溢れる印象派の絵が大好きです。
 印象派でもモネは自然を光と色彩の集合体として捉えて点描法的、ルノワールは薄塗りの透明な絵の具を重ねて光と色彩を総合して人物を描く、など個性があり愉しいです。絵画鑑賞の後は エルグレコの受胎告知にちなんで エルグレコで珈琲を飲みましょう!。そのあとは チボリ公園にご案内しますよ。(クリック)
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