かねてから行ってみたいと思っていた 石見銀山の里 島根県大田市大森
ようやく行く機会を持つ事が出来ました。
ここは島根県大田市の中心部から 奥に約10km入った位置にあります。
 大森の町は銀山川に沿って細長く開け、石見銀山遺跡は南北に5kmに渡り広がります
町歩きの拠点となるのは 大森の町の北端の代官所跡(石見銀山資料館)(写真左)&大森観光センター(代官所跡近く)が好適で
ここには一回300円のレンタル自転車や 2時間500円の電動自転車もあります。(石見銀山遺跡をすべて歩いて回るのは大変です)
駐車場が無い場合は 町並みの南側 五百羅漢付近に石見銀山公園駐車場もあります。
石見銀山資料館(写真上)
白壁の長屋門は1815(文化12)年の建築で かつては目抜き通りとして栄えていた通りに面する
この建物は江戸時代に銀山を治める幕府の代官所でした。
現在は石見銀山資料館となっており 鉱山で使われた道具や
灰吹法や採掘法を知ることができる絵巻ほか 色々な展示があります。
     入館料500円 9:00〜17:00(2006/6現在)
石見銀山は 戦国時代後期から江戸時代前期まで約400年にわたり採掘された 日本を代表する銀鉱山です。関が原の戦い後、徳川家康は石見を幕府直轄領としました
大森に幕府代官所が立地し、その大森を中心として仁万町の積出港までも石見銀山と総称されています

石見銀山の開発は1526(大永6)年から始められ
神屋寿禎が導入した灰吹法という銀精錬技術で 産出量が一気に増大しました。
石見銀は銀山が佐摩村(現島根県大田市大森)にあった事で ソーマ銀と呼称され
幕府に献上されただけでなく 海外にも勿論流通し 
アジアや欧州の交易にも多大な影響を及ぼしました。
17世紀前半には 世界の銀産出量の30%を日本銀が占め その大半が石見銀だったと云われています。
多い時で 石見銀の産出量は年間約38トンにも及びました。写真右は銀山の坑道“龍源寺間歩”です。
(現在 銀は枯渇)

欧州人にも石見銀は広く知られる事となり
ポルトガル人の作った日本地図には 石見の位置に
「R・AS MINAS DA PRATA(ミナス ダ プラタ)」=銀鉱山王国と表記されています。
江戸時代前期には日本の膨大な銀需要を支えましたが、元禄時代には次第に産出量が減少、江戸末期にはほとんど産出しなくなり 
明治期に細々と再開発の試みが続けられるも1923年には完全に閉山しました。
久しく寂れて 最近までは観光地化していなかった場所だけに 自然と昔ながらの民家がそのまま残っています。

銀山も暫くは忘れ去られた存在で 国指定史跡となったのも1969(昭和44)年と遅かったのですが 現在ここはユネスコ世界遺産を目指し暫定リストに載っているそうです。2007年7月には正式決定するのですが その時に洩れずに選ばれたら産業遺跡としては日本初の登録となります。
世界遺産登録されたら知名度が上がり、観光客増加は間違いないでしょうから、
静かな石見銀山を楽しむなら、早めに行っておくのが良いかもしれません。
銀山川沿いの細長い町に史跡が密集 町並みの雰囲気を大事にした自販機
大森…赤瓦と土壁の家が軒を重ねる町並み
銀山の周りにある旧石州街道の宿場町「大森」の家々。
重要伝統的建造物群保存地区に指定され 赤土の壁と格子窓が渋さを醸し出しています。
赤瓦と土壁の家が軒を重ねる町並みに 花が彩りを添えます 武家と商家が混在し 花が植えられているのが印象深い所
旧旅籠や商家が並び 趣も充分ですよね。 工芸品の工房みたいなのは結構あります
銀山資料館 ズリ山模型 下河原吹屋跡 町並み真中にある観世音寺 熊谷家
旧河島家 銀山附役人居宅で
唯一内部の見学可の武家屋敷
西本寺 有馬光栄堂(石見銀山銘菓) 三宅家
 銀行や郵便局、病院などは懐古な趣の建築ですし 電柱も杉の木のデザインがなされています。利益優先の思考で営業活動を行っているのではなく 静かで落ち着いた“銀山の里大森”の美点を保ちながら 町が元気であることを願っているのでしょう。
 大森地区は現在人口約450人(大田市全体で41,783人)。この寂しい町に シルバーラッシュ当時は20万人近い人が働いていた町があったとは 俄かに信じ難かったです…。
石見銀山の里・大森には 群言堂という石見銀山から発信したブランドショップもあります。布製品や陶器の販売と喫茶をセットにした店舗は、東京の小田急や恵比寿三越ほか 広島の天満屋や基町クレドなど19店舗を有し、ライフスタイル誌などで 都市部の女性に知られていますし この店を目当てに大森を訪れる人も少なくないようです。外観からは想像つきませんが(^^)。

 
 羅漢寺
五百羅漢で有名な羅漢寺は石見銀山の町 大森のほぼ真中にあります
羅漢寺は真言宗の寺で 石造りの太鼓橋を渡ると 3室の石窟がありその中に
羅漢像は正確には501体あります。
様々な表情をした羅漢像の中には 亡くした身内に似た人がいると云われます。
銀山の鉱夫は 粉塵で空気が悪く早死にだったそうですが
五百羅漢は亡くなった方たちを弔うために作られたともいわれています。
    羅漢像は拝観500円(小人300円)9:00〜17:00  (2006/6現在)
   
 石見銀山には銀山採掘のために掘られた 「間歩(まぶ)」と呼ばれる坑道跡が幾つも残っており、
「龍源寺間歩」という坑道は歩くことができます。
町中と龍源寺間歩は車で5分(約3キロ)ほど離れ バスの本数は少ないため
石見銀山まで来ても間歩まで行く人は少ないのですが 興味があれば是非立ち寄る事をお薦めします。

     ●石見銀山ミュージアム
     ●石見銀山(島根県大田市)
         ◆石見銀山周辺の詳しいMAPはこちら


三瓶山から石見銀山の間は車だと約30km 40分で行けますが
公共交通機関だと まず大田市駅まで出て乗り換えになりますし バスの本数も多いとはいえません。
私は、浜田道大朝ICを降り国道261を経由し 川本町を通過し 石見銀山や三瓶山に向かいます。
途中には「道の駅瑞穂」や「断魚渓」などもありますよ。

神話の国・出雲、歴史と温泉の石見。 落ち着いていて時間の流れがゆっくりしている島根が好きです。

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